中国語 文法

【例文付き!】中国語の否定文「不・没」の意味と使い分けを徹底解説!

「中国語の否定文ってどうやって作るの?」「『不』と『没』の使い分けって?」

中国語の否定文で「不」と「没」を使うとき、それぞれの意味や使い分けをしっかりと意識できているでしょうか?

本記事では、中国語の否定文、「不」と「没」の使い分けについて、中国語学習歴7年、台湾No.1大学に留学経験ありの筆者がわかりやすく解説しています。

りゅうちゃ
りゅうちゃ
最後までしっかり読んで、中国語の否定文をバッチリマスターしちゃってください!

Contents

中国語の否定文は2種類

日本語の否定文は「〜してない」「〜しなかった」「〜じゃない」など、さまざまな言い方がありますよね。

中国語で否定文を作る際「不」や「没」を使う訳ですが、ただ動詞の前に「不」や「没」をおけばいいという訳ではありません。

りゅうちゃ
りゅうちゃ
どんな意味の否定かによって「不」と「没」を使い分けしなければいけないんです!
2種類の否定文
  • 「不(bù)」を使う否定文
  • 「没(méi)」を使う否定文

では、「不」と「没」はどんな違いがあるのでしょうか?

次章からは、中国語の否定文について、「不」と「没」の使い方を解説していきます。

りゅうちゃ
りゅうちゃ
例文付きで解説しているので、中国語学習初心者の方も安心して読み進めてくださいね!

中国語の否定文「不」の使い方

まず「不」を使って否定文を作る場合の「不」の意味や使い方について解説していきます。

中国語の「不」を使って否定文を作るときには、「不」が表す意味をしっかり理解しておかないといけません。

「不」の否定文の意味
  • 「未来」の否定
  • 「意志」の否定
  • 「習慣や性質」の否定

「不」の否定文「未来」

例1)今天他来(彼は今日来ない)

この場合の「不」は、現在より少し先、「未来」に起こる出来事を否定します。

「彼が来ない」のは話し手が話しているタイミングと比べて未来の話ですよね。

例2)他今天不会来(彼は今日来ないよ)

また、例2のように「不」の後ろに「会」をおいて「不会」とすると、「〜しないだろう」と言った具合で、より「未来の意味」が強くなります。

りゅうちゃ
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「会」には「できる」以外に可能性を表す「〜だろう」という意味がありましたよね!
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「不」の否定文「意志」

例1)我敢做这件事(こんなことできない(=する勇気がない)よ)

例2)我要放弃自己的梦想(私は自分の夢を諦めない!)

この場合の「不」は「要」や「想」など願望を表す助動詞を否定したり、直接動詞を否定することで人の「意志」に関わる行為を否定します。

上の例1では、「不敢做」とすることで、その行為をすることに対して話し手の勇気が出ないことを表しています。

同様に例2でも、「放弃(諦める)」という人の意志に関わる行為を、「不要(不+助動詞)」の形を使って否定していますよね。

りゅうちゃ
りゅうちゃ
「不」には「人の意志」に関わる行為を否定する意味があると覚えておきましょう!

「不」の否定文「習慣や性質」

例1)我吃早餐(私は朝ごはんを食べません。)

例2)我本来是吃肉的(私は元々肉を食べない人だ。)

この場合の「不」は、習慣や話し手の性質についての否定を表します。

上の例1では、「朝ごはんを食べる」という日常的な習慣を行わないことを否定しています。

また例2では、話し手がベジタリアンであることを伝えたいので、「肉は食べない」という話し手の性質を表していることがわかると思います。

中国語の否定文「没」の使い方

次に「没(méi)」を使って否定文を作る場合の、「没」の意味や使い方について解説していきます。

中国語の「没」を使って否定文を作るとき、「没」が否定するのは以下の3つの意味です。

「没」の否定文の意味
  • 「過去の動作」の否定
  • 「経験」の否定
  • 「現在の状態」の否定

「没」の否定文「過去の動作」

例1)今天他来(彼は今日来なかった

例2)今天早上吃早餐(今日の朝は朝ごはんを食べなかった

この場合の「没」は過去の動作に対する否定を表します。

上の例では、話し手のいる現在から、過去のことについて言及しているのがわかってただけるかと思います。

りゅうちゃ
りゅうちゃ
「没」で一番よく使われるのが「過去の動作」に対する否定ですね!

「没」の否定文「経験」

例)我有)学中文(私は中国語を勉強したことがない

この場合は、過去から現在に至るまでの経験の否定を表します。

上の例では「学中文(中国語を勉強する)」という経験が、過去から現在にかけてないということがわかると思います。

経験を否定する場合は、「没+動詞+过」という形をとり、「〜したことがない」と言った具合に訳します。

りゅうちゃ
りゅうちゃ
ただ、動詞が離合詞の場合は、「没+動詞+过+目的語」になるので注意ですよ!

離合詞とは・・・動詞と目的語が1つになって成り立っている動詞

(例:游泳,唱歌,见面,聊天,洗澡)

 

「没」の否定文「現在の状態」

例1)他今天学习(彼は今日勉強していない

例2)他今天还没打开课本(彼はまだ教科書を開いていない

この場合の「没」は現在の状態の否定を表しています。

上の例1では、彼が現在の時点でまだ勉強をしていないことがわかると思います。

また、例2のように、現在の状態を否定する「没」はよく「还(hái)」を前に置いて、「还没+動詞」の形で使われます。

「还没+動詞」と表現すると、「現状においては、〜していない」と言った具合に、現在の状況をより強調することができます。

りゅうちゃ
りゅうちゃ
日本語に訳すと、「まだ〜『動詞』していない」という意味になります!

中国語の部分否定と全部否定

前章までの解説で「不」と「没」を使った否定文の意味を理解していただけたかと思います。

本章では、否定文の応用で、初心者の方が間違えがちな「部分否定」と「全部否定」について解説していきます。

部分否定と全部否定の違いについて簡単にまとめると以下のようになります。

「部分否定」と「全部否定」
  • 「不」+「都」・・・部分否定
  • 「都」+「不」・・・全部否定

中国語の否定文「部分否定」

例)这里卖的水果不都是进口的(ここの果物は全てが輸入物という訳ではない)

上の例では、「不」が「都」の前に置かれています。この場合、「不」が否定するのは「都是进口的(全て輸入物)」という部分です。

「全て」の対義語は「一部」なので、「不」が「都」の前に置かれ「不+都」の形になっている場合は「部分的な否定」を表します。

中国語の否定文「全部否定」

例)这里卖的水果都不是进口的

(ここの果物は全て、輸入物ではない(=全て国産だ))

上の例では、「不」が「都」の後ろに置かれています。この場合、「不」が否定するのは「是进口的(輸入品だ)」という部分のみです。

つまり、上の例の場合は、「都(全て)」の果物が「不是进口的(輸入品でない)」という解釈になるので、言い換えれば「全て国産である」と言えます。

「不」が「都」よりも後ろに置かれ、「都+不」の形になっている場合は、「全部否定」を表す意味になります。

りゅうちゃ
りゅうちゃ
語順を一つ間違えただけで意味が全然変わってしまうので要注意です!

中国語の否定文「まとめ」

以上、本記事では中国語の否定文と、「不」と「没」の使い分けについて解説させていただきました。

本記事の重要点

・「不(bù)」が否定するのは3つ 

  • 「未来」
  • 「意志」
  • 「習慣や性質」

・「没(méi)」が否定するのは3つ

  • 「過去の動作」
  • 「経験」
  • 「現在の状態」

・「不」を置く位置に注意!

りゅうちゃ
りゅうちゃ
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!一緒に中国語の勉強頑張っていきましょう!