「『思う』の中国語の使い分けって?」「どんなニュアンスの違いがあるの?」
日本語の「思う」は一つだけですが、中国語で「〜と思う」「〜と考える」という場合は5つの言い方があります。
本記事では、中国語の「思う」の使い分けについて、中国語学習歴7年、台湾No.1大学に語学留学経験ありの筆者がわかりやすく解説しています。
Contents
「思う」の中国語①「认为」

最初の「思う」を表現する中国語は「认为(rèn wéi)」です。
「认为」は、かっちりとした場面や、政治や経済といった難しい話題などを話す際に使う表現です。
例1)我认为中国经济以后也继续发展下去
(私は、中国経済は今後も成長し続けると思う)
例2)我认为我们讨论的时候,应该要尊重互相的意见
(討論の時は互いの意見を尊重するべきだと思う)
「思う」の中国語②「想」

2つ目の「思う」を表現する中国語は「想(xiǎng)」です。
「想」は、場面や状況を問わず、考えるという行為そのものを指す場合に使います。
「考える」という行為そのものを表すので、文法的な表現の汎用性も高いです。
例1)我想想看,先给我一点时间好吗?(ちょっと考えるから時間くれる?)
例2)我没想到他是这么坏的人(彼がこんなひどいやつだとは思わなかった)
上の例1のように、2回重ねることで「ちょっと考える」としたり、例2のように、結果補語の「到(dào)」を伴って「思いもしなかった」と言ったりすることができます。

また、「想」には、「懐しく思う」という意味もあります。
「想」のあとの目的語に、家族や恋人の名前など、話し手の懐古の対象となる名詞が来た場合、「恋しい」「懐かしい」といった感情を表す意味に変化します。
例)他很想老家(彼は故郷が恋しくなっている=ホームシックになっている)
例)我很想家乡的父母(故郷の両親が恋しい)
「思う」の中国語③「觉得」


3つ目の「思う」を表現する中国語は「觉得(jué de)」です。
「觉得」は、五感的な要因によって感じたことや、感覚的に思ったことを述べるときに使います。
例)我觉得这个菜很好吃(この料理はとても美味しいと思う)
例)我觉得这件衣服很贵(この服はちょっと高いと思う)
上の例1では、美味しい(=味覚)という感覚を感じたことによって思ったことなので、「觉得」を使っています。
例2の場合でも同様で、「高いと思う」は話し手の感覚を表しています。ですのでこの場合の思うも「觉得」を使うのが適切というわけです。
「思う」の中国語④「以为」


4つ目の「思う」を表現する中国語は「以为(yǐ wéi)」です。
「以为」は基本的に過去に思ったことを表す動詞なので、日本語に訳す場合、正確には「〜だと思った」と訳します。
例)我以为是你弄错的(君がやらかしたんだと思った)
例)我以为你也早就知道了(俺は君もとっくに知っていると思ってたよ)
「思う」の中国語⑤「看」


5つ目の「思う」を表現する中国語は「看(kàn)」です。
「看」は、家族や友達などの親しい間柄で行う意見交換や、フランクに思ったことを話す場合など、口語的な場面でよく使われます。
例えば日本の刑事ドラマなどで、「君はこの事件どう見る?」というセリフがあるかと思います。
中国語でも同じように「看(見る)」を「考える」や「思う」といった意味で使ったりします。
例)我看,他的意见是不对(彼の言っていることは間違いだと思うよ)
例)你看怎样呢?(お前どう思う?)
「思う」の中国語「まとめ」
以上、今回は「思う」の中国語について解説させていただきました。
今回の内容を以下にまとめておくので、復習する際の参考にしてみてください。
- 认为(rèn wéi)→自分の複雑な考えを主張
- 想(xiǎng)→簡単に考える
- 觉得(jué de)→五感によって感じた・思ったこと
- 以为(yǐ wéi)→「思った」
- 看(kàn)→フランクな場面で意見を述べる場合、口語表現