「中国語の声調変化って?」「中国語の声調変化ってどんなものがあるの?」
ほとんどの中国語学習者の方に、「あれ、この単語って四声じゃなかったっけ?」と思った経験があると思います。「音源のミスかな?」と思いがちですが、それは中国語に「声調変化」があるからです。
声調変化をしっかり理解しているかしていないかで、中国語のリスニングの難易度や成長率が変わってくるんです。
本記事では、中国語の声調変化とは何か、そして代表的な声調変化の例について、中国語学習初心者の方でもわかりやすいよう、簡単にまとめています。
Contents
中国語の声調変化って?

中国語の声調変化とは、一定の法則で、もともとの声調が変化することを指します。単語を発音したり、文章を読む際に、発音がしやすいように変化してきたものです。
では、どんな変化をするかについてですが、中国語の声調変化には、代表的なものが3つあります。
- 「三声の連続」
- 「不(bù)」
- 「一(yī)」
中国語の声調変化「三声の連続」

まずはじめに、「三声の連続」する場合の声調変化について解説していきます。
「三声+三声」の場合、下に示した例のように、前の三声が二声に変化します。
例1)打扫(dǎ sǎo)
→声調は「三声+三声」だが、発音上は、「dá sǎo(二声+三声)」
例2)你好(nǐ hǎo)
→声調は「三声+三声」だが、発音上は、「ní hǎo(二声+三声)」
三声が3つ続いた場合の声調変化
では、下の例のように、三声の発音が3つ連続した場合はどう発音すればいいのでしょうか?
例)你有扫过墓吗?(nǐ yǒu sǎo guò mù ma)
三声が3つ連続した場合は、前の2つを「二声」に変えて、最後の一つだけ「三声」で発音しましょう。ピンインを書き換えてみると、下のような感じです。
例)你有扫过墓吗?(ní yóu sǎo guò mù ma)
三声が4つ連続した場合の声調変化
では同様に、下記の例のように、三声の発音が4つ以上連続した場合はどう発音すればいいのでしょうか?
例)我有很有用的道具(wǒ yǒu hěn yǒu yòng de dào jù)
三声が4つ以上連続した場合は、下に示したようなイメージで、2つずつセットにして区切って発音しましょう。
例)我有很有用的道具(wó yǒu / hén yǒu yòng de dào jù)
中国語の声調変化「不」

次に、本章では中国語の「不(bù)」の声調変化について解説していきます。
「不」の本来の声調は「bù(二声)」ですが、後ろにくる単語の声調によって、声調が変化します。
「不」+「一声、二声、三声」の声調変化
「不」+「一声、二声、三声」の場合、「不」の声調の変化は起こらず、「四声」のまま発音します。
例)不说(bù shuō)、不能(bù néng)、 不想(bù xiǎng)
「不」+「四声」の声調変化
「不」+「四声」の場合、「不」の音は「二声」に変化します。
例)不是(bú shì)、不要(bú yào)、不用(bú yòng)
中国語の声調変化「一」

最後に、代表的な中国語の声調変化の一つである、「一」の声調変化について解説していきます。
中国語の「一」の本来の声調は「yī(一声) 」ですが、「不」と同様に、後ろにくる単語の声調によって、声調が変化します。
「一」+「一声、二声、三声」の声調変化
「一」+「一声、二声、三声」の場合は、「一」の音は「四声」に変化します。
例)一般(yì bān)、一齐(yì qí)、一起(yì qǐ)
「一」+「四声」の声調変化
「一(yī)」の後に「四声」の単語がくると、「一」の声調は「二声」に変化します。
例)一半(yí bàn)、一日游(yí rì yóu)
ただし、「一」が数詞や序数詞として使われる場合は、「一声」のままで変化しません。
- 数詞・・・数を表す言葉
例)十一(shí yī)、四十一(sì shí yī))
- 序数詞・・・順番や、回数を表す数詞
例)第一个(dì yī gè),第一次(dì yī cì))
中国語の声調変化「まとめ」
以上、本記事では、中国語の声調変化について解説させていただきました。
中国語の声調変化は、母音や子音の発音と違って、覚えるのが簡単です。
おまけに一度覚えてしまえば、「あ、この単語は三声+三声だけど、連続してるから前が二声になってるんだ!」といった具合に、中国語のリスニングが少し楽になるので、しっかり覚えておきましょう。
- 「三声」の単語が連続するときは、前の「三声」の音が「二声」に変化
- 「一(yī)」の後に「一声、二声、三声」の単語がくると「四声」、「四声」の単語がくると、「二声」に変化
- 「不(bù)」の後に「四声」の単語がくると、「二声」に変化
もし「まだ母音や子音の発音に不安がある」という方がいらっしゃいましたら、ぜひ下に乗せてある記事を参考にしてみてください。



